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ラブホテル物語
![]() 5話:醒めない夢 最後にどうしても日本の文化を体験したいから、と連れていかされたのはラブホテルだった。どこでもあると反論するけれど、日本程凝ったホテルはないそう。それで連れていったのは、プール施設がある高級なラブホテル。私が払うわけじゃないし、と一番いい部屋をとった。部屋に入るなり、Kは本当に観光気分で部屋のあちこちをおもしろがってみる。特にベッドがリモコンでいろいろと動くのが楽しいらしい。「カモン!」無邪気なKに呼ばれて私はベッドに隣り合って座る。「ね」と笑顔でいわれると、私もほほえんでしまった。ぐおんとベッドが大きく揺れてベッドの上に倒れこむ。Kがそれをかばうように私を抱きしめた。「理子」急に名前を呼ぶのは反則だ。そう言おうとして唇をふさがれた。「僕は君を探しに日本へ来たんだよ」掠れた声の告白に頭が真っ白になる。そしてしっかりとKの首に腕を巻きつけた。身体中にKを感じる。Kの熱を受け入れる時に「かりそめじゃないから」とKが吐息とともに耳元に送り込む。揺さぶられながら、そんなのはウソだという気持ちと本当に?という気持ちがせめぎあった。翌日、Kがいなくなった枕元にはKのいるNYのチケットが置いてあった。 『外タレとラブホテル』の一覧へ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ホテル掲載依頼 ![]()
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ラブホテル物語![]() 5話:醒めない夢 最後にどうしても日本の文化を体験したいから、と連れていかされたのはラブホテルだった。どこでもあると反論するけれど、日本程凝ったホテルはないそう。それで連れていったのは、プール施設がある高級なラブホテル。私が払うわけじゃないし、と一番いい部屋をとった。部屋に入るなり、Kは本当に観光気分で部屋のあちこちをおもしろがってみる。特にベッドがリモコンでいろいろと動くのが楽しいらしい。「カモン!」無邪気なKに呼ばれて私はベッドに隣り合って座る。「ね」と笑顔でいわれると、私もほほえんでしまった。ぐおんとベッドが大きく揺れてベッドの上に倒れこむ。Kがそれをかばうように私を抱きしめた。「理子」急に名前を呼ぶのは反則だ。そう言おうとして唇をふさがれた。「僕は君を探しに日本へ来たんだよ」掠れた声の告白に頭が真っ白になる。そしてしっかりとKの首に腕を巻きつけた。身体中にKを感じる。Kの熱を受け入れる時に「かりそめじゃないから」とKが吐息とともに耳元に送り込む。揺さぶられながら、そんなのはウソだという気持ちと本当に?という気持ちがせめぎあった。翌日、Kがいなくなった枕元にはKのいるNYのチケットが置いてあった。 『外タレとラブホテル』の一覧へ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ホテル掲載依頼 ![]() #次のページ ![]() ![]() ![]() ![]() |