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4話:告白

悔しさを噛みしめながら、バーを出て行く。それを竹下が慌てて追いかけてきた。「待ってください」こう言うときにも敬語なのは、よけいにむかつく。手を掴まれた、そして振り向かされる。「誤解させたんなら謝ります。弾みとかじゃないんです。俺が謝ったのは、里美の了解を得てないのにあんなことして怒ってるって思ったからだ。俺は遊びで人にキスしたりしない。弾みで好きになったりしない」そして、抱きしめられる。竹下の匂いがする。それに包まれる。安心感に体を包まれる。けれど、それはやがてもっと激しい感情に姿を変えていった。もっと抱きしめられたい。もっと求められたい。あごに手をかけられて、上を向かされる。濡れたくちびるが落ちてきた。激しいキス。それにおずおずと応えるうちに、もっともっとという欲求がどんどん高まっていく。「今日、抱いてもいいですか?」耳元で囁かれた。「ダメ」とっさに出た言葉は否定。体も心もこんなに求めているのに、やっぱり子供のできないセックスへの咎めが理性となって拒否する。私はぽつぽつと歩きながら、その話をした。「だから、もう竹下は私のこと忘れて。私、子供が産めない女だから」「イヤです。関係ない」

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