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幼なじみラブホテル
5話:今度は一緒に

ふらふらしながら歩き出そうとすると、名前を呼ばれた。振り返るとミカが立っている。まぼろしでも見ているのかと、俺は目をこする。けれど、どうやら本当にミカのようだ。「ミカ。どうして俺を避けるんだよ。俺、お前がいないとダメなのに。どうして」そう言うと、俺の意識はプツリと途切れた。気づくと、どこかのホテルの一室だった。「もう、ここまで運ぶの大変だったんだから」聞くと、ここは近くのラブホテルらしい。俺はミカの肩を借りて、どうにかここまでは辿りついたという。「もう眠り」言いかけたミカの口を俺は自分の口で塞いだ。抵抗を見せると思ったのに、ミカは俺の背を抱きしめる。だから、後は無我夢中だった。「うっ」とうめき声をあげて、ミカの中で欲望を弾けさせた時には、あまりの恍惚感に気を失いそうだった。それが肉体的な快感だけじゃなくて、精神的な行為だったからだとわかっている。荒い息をあげているミカを腕の中で抱きしめる。その日、幼なじみだった子が俺の恋人になった。不思議なもので自分のものだという気持ちがわくと離れることにも強く立ち向かえる気がした。不安がなくなったのだろう。そのうち、俺たちは一緒に住むことにした。

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