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ラブホテル物語
執事とラブホテル4話:お見合い 「ベッドがやたらと大きいのね。仮眠するにはいいかも」ぽふっとベッドに座るお嬢様。「高田、横に座りなさい。話があるの」突然、きつい声で命令され、緊張しながら隣のスペースに座る。やけにやわらかなベッドのスプリングがぎしっと音をたてた。「昨日、お父様に呼ばれていたでしょ」「はい。ちょっとプライベートなことで」昨日のことを思い出す。旦那様は自分にお見合いをしないかとすすめてくれていたのだ。今年で30を超える自分の行く先を心配してくれたんだろう。「それで、受けるの?」「え?」お嬢様は自分が就職する時に見せたのと同じ不安な表情を向けてくる。ああ、そうか。お嬢様は自分がまた出て行くのかと心配しているんだ。切ない表情に胸がきゅっと引き絞られる。「いいえ。お話は受けませんでした」「それって、高田に恋人がいるからってこと?」眉をひそめて迫られる。「そうではありません。自分はお嬢様に一生お仕えする覚悟であるからこそ」ふわっとやわらかいものが体を包む。一瞬何が起きたのかわからなかったが、それがお嬢様に抱きしめられてのことだと気づいた。「お嬢様!?」「私はいや。もう執事とお嬢様なんて関係じゃ我慢できない」 『執事とラブホテル』の一覧へ ラブホテル物語の一覧に戻る
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