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ラブホテル物語
ジムラブホテル2話:ジム こっちから断ってやろうかと思っていたデブ男にふられたのは、桃花にとっては結構なショックとなる。「何でも、もっと細い方が好きだとか」自分のことをさしおいて、何ぬかしてるのよ!桃花はその場で叫び出したくなったが、どうせデブの遠吠えと思われるとぐっと我慢した。「わかりました」渋々頭をさげると、事務所を出る。帰り道、あんまりぼんやりと歩いていたので、見知らぬ道に入ってきていた。よく見ると、まわりはラブホテル街だ。けれど、桃花はラブホテルに入ったこともない。もちろんそういうことをしたことがない。「いいなあ。いつかラブホテルに入りたいな。でも、こんなにデブじゃ、することできないかも」大きな溜め息をついてまた歩き出すと、ふとこのホテル街には似つかわしくない看板が目に入った「トレーニングジム?」その看板は赤い文字でそう書かれてあった。「そっか。ジムにでも通えば、少しは痩せられるかも。それで、モテモテになってラブホテルに行くのよ」少々不純な動機だが、急にやる気になってきた。早速桃花はジムの扉を叩く。ここがラブホテル街なのもいい。闘志が燃やせると思ったのだ。「たのもー」道場破りのような桃花の声が響く。 『ジムラブホテル』の一覧へ ラブホテル物語の一覧に戻る
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