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ラブホテル物語
砂漠の王子様とラブホテル3話:濡れた王子様 都は派手に転がって、目の前にあった水たまりに突っ込んだ。頭からつま先まで、ものの見事にびしょ濡れだ。「ひどい!」悪態をつきながら後ろを振り向いて、躓いたものを確かめる。「え?人」そこには都以上にずぶ濡れになったベールの男が腰をおろしていた。まるでドブ鼠のような灰色になっているけれど、それはよく見ると今朝見た砂漠の王子様だった。「王子様!」思わずそう叫ぶと、王子様は顔をあげる。すっかり濡れた髪は金髪というよりは灰色っぽく見えた。蒼い目は灰色の空を映してくすんでいる。けれど、その顔は今朝見た輝くばかりの天上人と一致している。「キミはボクを知ってるのか?」どこかまだ堅さの抜けない日本語。「知ってるというか見かけただけなんだけど」都はおどおどしながら答えた。そんな期待に満ちた声を出されても、一度見ただけの王子様の処遇に困るのは同じだ。「ボクはキャラバンと逸れてしまったみたいだ」予想通りの答えに頷く。「そうみたいですね。じゃあ、警察に行きますか?」都の提案はあっさりと首を振られて却下された。「いや、今連れ戻されたら行きたいところへ行けない」王子様はさびしそうな目で答えた。「行きたいところ?」 『砂漠の王子様とラブホテル』の一覧へ ラブホテル物語の一覧に戻る
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