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ラブホテル物語
花粉症ラブホテル2話:佑子の場合 引田佑子は毎年、花見の時期が大嫌いだった。おそろしいことに、外には見えない悪魔、花粉が乱舞しているからだ。外へ出る時には、きっちりマスクをして、ゴーグルをかけ、テロンテロンのロングコートを来て歩く。おかげで、口裂け女に間違われること数回。家事をするにも細心の注意を払っていた。洗濯は一切外には干さない。部屋干し用の洗剤や柔軟剤も必須アイテムだ。もちろん、ふとんだって外には干さない。天気のいい日に窓際において、日光にさらすだけ。窓を開けるのだって、夜か雨の日だけ。もちろん、外出もこの時期は極力避ける。デートなんて、もってのほかだ。おかげで夏に彼氏ができても、次の春にはことごとくふられていった。急に付き合いが悪くなる私に浮気の疑いをかけるのだ。しかも、外から来る彼氏を私は簡単に部屋に入れない。徹底的に花粉を落としてもらってからしか部屋には入れない。それがますます浮気を疑われる原因となった。曰く、時間を稼いで男を逃がしているんだろうと。いきなり無理矢理中に入ってきた男は、こっちから別れてやった。とにかく、春を越した恋人はいなかった。佑子は花粉と闘うので精一杯で、そこまで手がまわらないのだ。 『花粉症ラブホテル』の一覧へ ラブホテル物語の一覧に戻る
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ラブホテル物語 花粉症ラブホテル 2話:佑子の場合 引田佑子は毎年、花見の時期が大嫌いだった。おそろしいことに、外には見えない悪魔、花粉が乱舞しているからだ。外へ出る時には、きっちりマスクをして、ゴーグルをかけ、テロンテロンのロングコートを来て歩く。おかげで、口裂け女に間違われること数回。家事をするにも細心の注意を払っていた。洗濯は一切外には干さない。部屋干し用の洗剤や柔軟剤も必須アイテムだ。もちろん、ふとんだって外には干さない。天気のいい日に窓際において、日光にさらすだけ。窓を開けるのだって、夜か雨の日だけ。もちろん、外出もこの時期は極力避ける。デートなんて、もってのほかだ。おかげで夏に彼氏ができても、次の春にはことごとくふられていった。急に付き合いが悪くなる私に浮気の疑いをかけるのだ。しかも、外から来る彼氏を私は簡単に部屋に入れない。徹底的に花粉を落としてもらってからしか部屋には入れない。それがますます浮気を疑われる原因となった。曰く、時間を稼いで男を逃がしているんだろうと。いきなり無理矢理中に入ってきた男は、こっちから別れてやった。とにかく、春を越した恋人はいなかった。佑子は花粉と闘うので精一杯で、そこまで手がまわらないのだ。 『花粉症ラブホテル』の一覧へ ラブホテル物語の一覧に戻る ラブホテル物語最近の記事 廃墟ラブホテル 花粉症ラブホテル 先生とラブホテル 最新のおすすめラブホテル 周辺ラブホテルを検索[GPS] 駅近くのホテルを検索 IC近くのホテルを検索 住所でラブホテルを検索 特徴でラブホテルを検索 ホテル掲載依頼
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