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ラブサスペンス
お互いさま4話 お互いさまB―都内の職安にて。職業検索の端末が設置されているブースに、男と女がいた。どちらも知的な感じのする、美男美女である。「あらあなた、たしか三丁目で病院をやってらっしゃる…」「おお、あなたは二丁目の吉永医院の先生ではないですか」二人はいずれも元医師のようだ。「どうしてこんなところにいらっしゃるの?」「そういうあなたこそどうして?」「私…」元女医は哀しげに眼鏡に手を添えて、「病院を廃業したんですの。その、ちょっとした問題を起こしてしまいまして」「おお、じつは僕もなんです。病院がつぶれてしまいましてね。ところであなたの病院で起こった問題とは?」元医者の問いに元女医は答えようとしなかったが、彼がしつこく訊いていると、やがて白状した。「私、あの、ある患者さんと…身体の関係を持ってしまったんです。それが世間にばれてしまって…」「おお!」それを聞くと、元医者は両手を広げて、「じつは僕もなんです。患者と関係している現場を看護婦に見つかってしまいましてね」「え?」「同じ失敗をしたもの同士というわけですな。まあお互い心を入れ換えて、一から出直しましょう!」そう言うと元医者は快活に笑って、歩いていった。その後姿を元女医は怪訝な目で見送った。「あんたと一緒にしないでよ」彼女は口の中で呟いた。何故なら―歩き去ったその元医者は、獣医だったからである。 『お互いさま』の一覧へ ラブサスペンスの一覧に戻る
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